自己破産と倒産

破産手続き廃止と免責確定。債権者集会で裁判官から受けた言葉と再スタートの決意


破産手続き廃止と免責確定の瞬間

先日、長く続いた破産手続きに一つの区切りがつきました。
2回目の債権者集会にて、まず法人破産の手続き廃止が宣告され、その後、私個人の破産手続き廃止も宣告されました。
これにより、すべての債務について免責が確定しました。

この「破産手続き廃止」とは、破産管財人による財産の調査や処分が終わり、破産手続きそのものが終了することを意味します。
そして「免責確定」とは、裁判所が破産者の債務を免除することを正式に決定することです。


破産管財人からの報告と裁判官の判断を待つ不安

債権者集会の前には、破産管財人との面談がありました。
その際、弁護士からはこう告げられました。

「生活の様子から免責を許可できる旨の報告を裁判所にしようと思います。」

その言葉を聞いたとき、一瞬は安堵しました。
しかし最終的な免責許可を下すのは裁判官です。
裁判官の判断を聞くまでは、「もしかしたら認められないかもしれない」という不安を完全には消せませんでした。


債権者集会でのやり取りと裁判官の言葉

当日の債権者集会は静かな雰囲気でした。1回目の時と同じく債権者の参加はゼロ。
事務官に呼ばれて部屋に入ると高い段に裁判官が着席。破産管財人は裁判官の少し離れた横に、そして私と担当してくれている弁護士は下段に着席します。

裁判官は破産管財人に「報告に間違いないですか?」と確認し、私にこう告げました。

「2回目の破産では免責を認めることは非常に難しくなります。生活を改め、同じことを繰り返さないようにしてください。」

この言葉には強い重みがありました。
やり取りは10分ほどで終わりましたが、その短い時間に、私の過去とこれからを深く考えさせられました。


部屋を出た瞬間にこみ上げた複雑な感情

債権者集会が終了し、退室の際に裁判官に一礼しました。
部屋を出た途端、「借金がなくなった」という安堵と、債権者である金融機関への申し訳なさが同時に押し寄せてきました。

免責確定は確かに救いです。
しかし、「良かった」と単純に喜べるものではありません。
私にとっては、過去の反省を胸に刻み、これからの生活を立て直すための新しいスタートラインでした。


借金問題の現実と、同じ過ちを減らしたい思い

借金問題に直面する理由は人それぞれです。
事業資金のような前向きな借入もあれば、生活苦や返済のための借入という後ろ向きな理由もあります。

私の場合、後者の負のスパイラルに陥り、返済のための借金が借金を呼び、状況は悪化する一方でした。
利息は雪だるま式に膨らみ、心の余裕も失われ、判断力すら鈍っていきます。
この恐ろしさを、私は身をもって知りました。


破産後の再出発に向けて

免責確定は「借金がゼロになる」こと以上の意味を持ちます。
それは、失った信頼を回復し、同じ過ちを繰り返さないための再出発のきっかけです。

私はこの経験を忘れないため、そして同じような状況に陥る人を少しでも減らすために、このブログを書き続けます。
破産手続きの流れや債権者集会の様子、免責確定後の生活など、実体験だからこそ伝えられることを記録していきます。


まとめ

  • 破産手続き廃止=破産手続きの終了
  • 免責確定=裁判所による債務免除の正式決定
  • 債権者集会では裁判官から再発防止の注意を受けた
  • 安堵と申し訳なさが入り混じる複雑な感情を抱いた
  • 免責は終わりではなく再出発の始まり

破産という現実は、決して軽くはありません。
しかし、それを乗り越えた先にある新しい生活は、自分次第で必ず築くことができます。
この記録が、借金問題で悩む誰かの参考になれば幸いです。

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