自己破産を経て再スタートを切ろうと就職活動を始めた私にとって、最初のハードルは「書類選考」でした。
十数社余り応募して、面接に進めたのは5社。つまり通過率は約3割程度。残りは応募しても返信すらない、または「今回はご縁がなかった」というお断りメールが届くパターンです。
ですが裏を返せば、面接に呼ばれたということは少なくとも興味を持ってくれている」ということです。
自分自身が面接を受けた経験と、私がかつて採用する側だったときのことを併せてお伝えしていこうと思います。
面接に先立って準備しておいたこと
面接の連絡がもらえたら、その会社に送った職務経歴書を改めて読んでおきました。
以前の記事で書いたように応募先に合わせて記述の表現を変えていたりしたので、面接時に書類と食い違いが無いようにするためです。
もちろんそれぞれに嘘を書いているわけではありませんが、職種に合わせて書いていないこともあったためです。
それから会社のウェブサイトを作っているところなら、隅々まで目を通して業務内容や理念を確認しておいたことと、さらにYouTubeなどで面接を受けるコツ的な動画などはチェックしておきました。
面接の中でされたドキッとした質問とは
ある企業の受けた面接の中で一瞬答えに詰まりそうな質問をされました。それは
「あなたの長所と短所を教えてください」
ということ。そういえばこういう質問はよくされると見たことがあります。
迂闊にも想定していなかった私は「え!どうやって答えよう!?」と詰まりそうになりましたが、営業トークしていた昔のように頭をフル回転させ、とにかく絞り出しました。
瞬間的に絞り出した答えは、
「私は何にでも興味を持って勉強することが好きです。自分が納得いくまで調べたり追及していくことが私の長所だと思います。
短所はそれが高じて他の大事なことをほったらかしてしまうことがあり、そのために日ごろから優先順位を定めてから行動するように心がけています」
答えた後、もうちょっと深いこと言えなかったのかと後悔しましたが、面接担当の方にはどう伝わったでしょうか。
ちなみにここは採用となりました。(ただし諸般の都合から結果的に辞退しました)
たぶんこの質問は頻出だと思いますので、これから面接を受けようとする方は答えを準備しておいたほうが良いと思います。
元採用側だった視点から、中高年の求職者として強く伝えた事とは
60歳での就職がとても難しく、それでも面接までたどりついたのは採用者はこの私を見たいということです。
そこで丁寧にそして力強く伝えた事は
「高齢ですが、だからこそ謙虚に教えを頂きながらチームワークを大事にして業務に臨みます」
ということ。
私もかつては自分より年上の人を雇っていたこともあるので、その時の経験が頭にありました。
そもそも年上の人に指導・注意は出しにくいもの
採用側からすると、年齢からどうしても習得に時間がかかるということも懸念点ですが、初期の業務指導は別として例えば怠慢や失敗などがあったときの注意って、年上の人には言いにくいっていうのがあるんです。
私のところの従業員にも注意をしたら不貞腐れるような人もいました。自分より上の中高年は「使いにくいな」と最初に懸念するのはもっともなことです。
だから私は「自分は謙虚に学んでいきます」ということにウエイトを置いて伝えてきました。
面接で意識すべき3つのポイント:
- 会社に対する理解と熱意を示す
- 「安心感」を与える回答をする
- 自分の技術や経験を“今使える形”で語る
自分が面接官だったときこと踏まえて、これを伝えてくれる人には来てもらいたい、というポイントがこの3つです。
応募する会社のこと何も知らずに来るのは論外ですが、案外こういう人いました。よく研究して「ここの仕事がしたい」という気持ちを伝えましょう。
また先ほど述べたように年齢が高めの人はこちら側(採用側)も気を遣います。でも一緒に仕事をしていける"仲間"を感じることができればそれは大きいです。
3つめはやはり中高年ゆえの即戦力です。
経験を活かしてすぐ現場で活躍してくれることを求めますから、自分は何ができるか、また新しい技術であっても積極的に習得する姿勢があれば、それはとても魅力です。
面接に進めたというだけで、自分を誇っていい
かつてネットの掲示板などを見ていたら、「夫がリストラされてから2年、まったく仕事を探す気配がない。もう離婚したい」といった書き込みを目にすることがありました。
「リストラで夫が鬱になった。支えたいが自分も苦しい。いっそのこと離婚したい」
「私が正社員なのをいいことに、退職してから夫がパチンコ漬けになっている。離婚したい」
のような類似書き込みが某○ちゃんねるにいっぱいありました。
全く悲惨な話です。しかもここ最近はパナソニック、日産、富士通など超大手のリストラが増加しているようで悲惨な目に遭う方も多くなっているようです。
しかしあなたが実際に就職活動を始め、書類選考を通過し、面接までたどり着いたならとてもすごいことです。
実際には面接に呼ばれても、結果は不採用になることも多々あります。落ちれば自分が全否定された気持ちになって落ち込みます。
でも以前書類選考もいくつか落ち続けるうちに成長していくと書いたように、面接も落ち続ければ場数を踏んで成長していきます。
落ちた数だけ成長の駒がきっと増えていきます。
おわりに
60代の就活、しかも自己破産を経験した立場では、面接に進むだけでも大きな前進です。
その面接で自分の姿勢を丁寧に伝えることができれば、必ずチャンスはあります。
「落ちたら終わり」ではなく、「受けて改善、また次へ」。
それを繰り返しているうちに、必ず“あなたを必要としてくれる職場”に出会えるはずです。
またコメント欄で、不安だったり気になっている質問を書いてもらえれば、僕の経験を交えてお答えしますので気軽にお尋ねください!